経営者が苦渋の思いで、会社の破産の申立てを行い、破産宣告がなされると、会社は破産によって解散することになります。
ここで注意しなければならないのは、会社が破産しても、税務上では、その事業年度開始の日から解散の日までは、各事業年度の所得に対する法人税が、解散の日の翌日から破産終結までは清算所得に対する法人税が課されるということです。
経営者にとっては、会社を破産させる厳しい決断の後、破産宣告されても尚、税金について心配しなければならないのかと、暗澹たる気持ちになるかもしれませんが、法律を曲げるわけにはいきません。
会社を破産させようという場合、たいていすでに弁護士にその手続きを依頼しているのが普通であると思われますから、こうした税務関連の処理についても弁護士に一任するのがよいでしょう。
また顧問の税理士がいる場合には、その税理士にも相談しましょう。
破産した場合の清算所得の金額は、残余財産の価額-(解散時の資本等の金額+利益積立金等の金額)という式で導き出されます。
清算所得の計算は、経営者にとって馴染み深い、通常年度の益金の額から損金の額を差し引く損益計算ではなく、最終の財産から解散時の純資産額を差し引いて所得金額を求めます。
すなわち貸借対照表から所得金額を求めることになるわけです。
破産宣告によって、会社は解散するわけですが、その後、期末から2ヶ月以内に解散事業年度分の通常の確定申告を行います。
それからさらに清算所得に対する法人税の確定申告として清算確定申告を、次いで、予納申告として清算事業年度予納申告と残余財産分配予納申告を行わなければなりません。
会社が破産するという状況で、経営者がこうした手続きを粛々と進めていくためには、どうしても専門家の助けが必要です。
会社の破産時の対応について詳しく知っている経営者はごく一握りしかいないでしょう。
経営者は最後まで責任を持って、ことに臨まなければなりませんが、それは全てを自分の責任として背負い込むということではありません。
法律の上でも、税務の上でも、最善の選択をするために弁護士や税理士に助けを求めましょう。